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2009年06月02日

きんさん ぎんさん

明治生まれの一卵性双生児、『きんさん、ぎんさん』を覚えているだろうか?

107、108歳の長寿姉妹である。

実は、マスコミに注目される以前は、二人とも軽度の認知症で90代からは物忘れがかなりひどかった。

静かな、あまり動かない生活が長寿の体を着々と老化させていた。

それが全国的に有名になり、取材を受けたり旅行をするようになってから、見事に認知症は改善されたそうだ。

常に新しい経験・刺激。
毎朝15分の散歩で下半身の筋力トレーニング。
これらが認知症を改善する上で有効だった。

姉妹は互いに負けじと競い合い、鍛練した。
常にライバル視する発言は映像にも数多く残されている。

食事は双方、腹八分。魚を好んだ。


そんな二人の『ストレス発散』がユニークだ。

ぎんさんは末娘と同居していたが、ストレスが溜まると娘にあたり、親子喧嘩が始まる。
やがて自然に機嫌がなおる。
娘は「定期的なストレス発散」と軽く受け流していたそうだ。

一方、きんさんは息子と同居。
実子でも息子に対しては娘より遠慮する。
自然、無口になってイライラしてくる。
それを息子は「ストレスが溜まった頃合」と見て自分から喧嘩を仕掛けるのだそうだ。
きんさんは素早く反応。
時には杖で息子を叩く。
そして、こちらもやがて機嫌がなおる。


ただ、喧嘩が激しい親子というのではない。

娘も息子も「ストレス発散」と心得ていてこそ、有効な手段なのだ。

いがみ合い、孤立する喧嘩でなく、こんな喧嘩は家族ならではだなぁ〜と感心してしまった。


そんな二人は死期をあわせるように1年の差で他界。

二人の残してくれた人生訓はわかりやすく、たやすいように見えて難しい。


『悲しいことを考えず、楽しいことを夢見る。
人間、大事なのは気力。
自分から何かをする意欲を持ち続けること。』




晩年長寿の達人たち
別冊歴史読本84


  

Posted by ノア at 11:28Comments(9)