映画『星守る犬』
映画『星守る犬』を観てきました。
どんな話かは前記の「漫画『星守る犬』」を読んでください(^^)
映画、綺麗でした。
泣けちゃいます。
秋田犬のハッピー、西田敏行の『お父さん』、雑種のクロ、三浦友和 の『レストラン店主』
すんごいピタリ役で、素晴らしいです。
ただ、映画のストーリーは漫画とはテーマがずれちゃった残念感があります。
これは、犬と『お父さん』の映画であって欲しかったです。
この映画を一言で現すと
『家出女子高生と草食男子の社会復帰の旅・恋愛』
…でした。
以下、残念なので愚痴ります。映画と漫画を見てない人にはわかんないですが、すみません…
映画のストーリーは
放置車中で行き倒れた身元不明の男性…横には犬の死体
その死後処理をする役所の奥津が、
わざわざ身元を隠す処理をして、愛犬とともに死んだ男性に何かを感じ
導かれるように『お父さん』の軌跡をたどる旅に出る。
そこにアイドル目指す家出女子高生が20代の奥津の車に乗り込み「誰かにいてほしい」と何日も寝食をともにする。
調べるうちに犬とお父さんは決して、どうしようもなく、諦めての行き倒れでなく
命つきるまで精一杯、大切な互いのために生きた。
社会に背を向け、自由に生きたふたり…
それを悟った結果、
愛するものを大切にする幸せを学んで
女子高生は自分を殴る義父と義父にラブラブで娘をかまわな母親のいる家に帰る。
なんて…
なんかなぁ…
原作だと奥津は50歳ぐらいで、だからこそ同年代のお父さんと犬に何かを感じて自分を取り戻す旅に出る。
女の子なんて登場しない。
奥津役の俳優は、脚本で奥津が女の子に恋愛感情を持つようにあるのが原作に合わないと
監督に談判したそうで…
だから、一層、女の子の存在意味がなく…ないのに準主役になっている。
それに、それに、
映画では死体発見時、男性は死後半年、犬は死んだ直後だけれど
原作は『お父さん』は死後1〜1年半、ハッピーは死後3ヶ月です。
つまり、映画ではハッピーは半年、死んだ『お父さん』が起きるのを待って、離れずに傍にいたわけだけど…
原作では、季節の移り変りをみても『お父さん』の死後、ハッピーが待ってたのは1年3ヶ月にもなるの。
その年月…どうして短くしちゃったのかなぁ……
う〜ん…
う〜ん…
原作を読んでない人は映画を素直に堪能してください。
原作を読んだ人は…
『お父さん』とハッピーとクロと三浦友和だけ観て号泣しましょう。
それだけで価値ある映画です。
そして…原作を読んだ人も読んでない人も
映画を観たあとに、原作を読んでください。
泣いて泣いて…
なんか力が湧いてきます。
『星守る犬』とは、
犬が星を物欲しげに見続けている姿から、
手に入らないものを求める人のことをあらわす。
望んでも、望んでもかなわないから
望みつづける
人は皆
生きてゆくかぎり
『星守る犬』だ
〜村上たかし『星守る犬』