仕方なく、手放すモノ達
喘息持ちの「あ」のかかりつけが閉院した。
院長自身の病気治療に専念するためだ。
奥様は広い院内を1人で整理されていた。
時計ひとつでも、大事にしてくれる人にもらってほしい。
大きく成長した観葉植物達も可愛がってくれる人にもらってほしい。
大きくなりすぎたため、トラックでしか運べない観葉植物達は、なかなか貰い手がない。
「あ」の大好きなベンジャミンゴムの木があるが、大きすぎて「あ」の部屋には入らない。
先に記事にした芝ワンコもそうだが、
病は不意のこと。
病を見越してすべてを準備できたらすばらしいが、
まだ高齢でもない人は、何かを持つ最初の時に自分が病に倒れたときの行き先を逐一、考える人は少ないだろう。
それでも、手放すにあたり、愛情込めた持ち主の言葉を聞くと、ものたちは幸せだったろうと思う。