治りたくない人

ノア

2009年06月13日 00:55

お客様の紹介で色白のポッチャリした女性、Oさんが来店。

50歳前後だろうか、悩みは肩凝りである。


Oさん「子供の頃からの肩凝りで、学校を休むほどでした。いろんなトコに行きました。肩以外はなんともないんですが、どうか助けてください。」

確かにきつそうなコリである。

Oさん「やはり、運動したほうがよいのでしょうか?」

どこにも鍛えた筋肉は無い体である。

私「今まで何もされてないんですよね?運動!と気負わず、日常で少しでも体を動かすのが良いと思いますよ。」

Oさん「でも、運動しないとダメですよね。」


わかっているなら、とうに運動しているのではないか?
こんな方は運動が嫌いな方が多い。

私「急に頑張るより、散歩でも効果はありますよ。深呼吸をして姿勢を正す。それだけでも、かなりきついはずです。」


Oさん「ではウォーキングをします。」


ふと、聞いてみた。

私「常に肩はキツいんですか?」


Oさん「日中はなんともないんですが、夜になると気になるんです。」



そして、翌週も来店。

Oさん「やはり、キツいんです。ここでダメなら、お参り所で祈祷しかないと思っています。」

私「朝からキツいですか?」

Oさん「夜になると思い出したようにキツいんです。運動したほうがいいですか?」

私「深呼吸なさってますか?」

Oさん「深呼吸ですか?」


こんな方は、なかなか肩凝りは軽減しにくい。

こんな方は、治りたくない自分も同居しているのだ。

私「肩は前回より良いみたいですね。」

Oさん「腰が昔から悪くて、腰が痛いんです。」

私「では、次週までに1日置きにウォーキングをなさったらどうですか?」


それきり、彼女は来ない。


彼女が詐病というわけではないが、治りたければ、もう少し必死になってほしい。


それとも、祈祷を受けて肩凝りが消えたのだろうか…?